住む家が道路沿いの場合、車の騒音に慣れるのか?と気になる方は多いのではないでしょうか。
たとえばこんな方。
- 新しく購入・引っ越しを検討している家やマンション、アパートが道路沿い
- 道路沿いの物件に住むことになった
私はこれまで上京や仕事の関係等で7回引っ越しをし、そのうち3軒は道路沿いの物件でした。
私自身はもちろん、家族の意見も踏まえ、「道路沿いの家に住むこと」について記事をまとめました。
結論から書くと、慣れるか慣れないかはその人しだいです。
当たり前のことではありますが、この記事では「どんな人が慣れるのか?」「慣れても弊害はないのか?」といったことを多角的に記載しました。
- 車の音に慣れる期間
- どんな人が音に慣れるのか?どんな人は慣れないのか?
- 慣れたとしても、車の音によってどんな影響があるのか?
- 音が聞こえやすい物件の特徴
車の音はどれくらいで慣れるのか?
実例から紹介
まず、私や家族の実例から紹介しますね。
車の音に慣れた事例
ケース1(賃貸)
- 道路:4車線 常に車の往来があり、トラック、バスも通る
- モノレールがすぐ近くを通っている
- 構造:鉄筋コンクリートのマンション
- 階層:6階
- 築年数:11年(当時)
- 慣れるのにかかった時間:0日
- たまに遊びに来る母親は「うるさくて気になっていた」とのこと
ケース2(賃貸)
- 道路:4車線 常に車の往来があり、トラック、バスも通る
- 構造:鉄筋コンクリートのマンション
- 階層:8階
- 築年数:新築(当時)
- 慣れるのにかかった時間:0日
- たまに遊びに来る母親は「うるさくて気になっていた」とのこと
ケース1・2の事例は、私が学生・新社会人のころです。
私は隣の部屋から音が聞こえることにとても不快感があって、「近隣住民の音に比べたら車の音のほうがずっとマシ」と考えていました。
また、比較的築年数が浅く階層が高い部屋だったこともあり、車の音にはすぐに慣れました。
とはいえ、階が高ければ音は聞こえにくいのかというと一概にそうとも言い切れません。
車の音のような重低音は空気の振動によって伝わるため、「上の階なら聞こえにくい」とは言えないんです(高層マンションの高層階は除く)。
さらに、たまに遊びに来る母(年に4~5回)は音が気になっていたそうです。
母は、田舎の静かな環境が好きだったからかもしれません(それでも都会も好きでよく買い物に遊びに来ていたのですが)。
ちなみにケース1の場合はモノレールがすぐ近くを走っていましたが、以下の理由からさほど気にはなりませんでした。
- 走るタイミングが決まっていたこと(常にモノレールが入っているわけではない)
- モノレールの走行音は比較的静か
- 夜は走らない
車の音に慣れなかった事例
ケース3(賃貸)
- 道路:2車線 だいたい常に車の往来があり、トラック、バスも通る
- 構造:鉄筋コンクリートのマンション
- 階層:2階
- 築年数:30年
- 慣れるのにかかった時間:3ヶ月
- 慣れるには慣れたが、気になったり不快に感じたりする(パートナーも同様)
ケース3は、築年数が古く階が低いことも相まって、すぐそばで車が走っているような感覚でした。
私のパートナーは、「特にアイドリングの音のずーんという音が嫌だ」と言っていました。
後述しますが、エンジンの音のような低い周波数の音は心身にダメージがあるそうです。
昔は車の音なんてなんともなかったのに、パートナーも私も「音が気になるスイッチ」が入ってしまったようです。
そして結局、引っ越すことに・・・。
また、この後の項で記載しますが、車道沿いの家に住んでいると音以外の弊害があります。
その他の事例
パートナーや私は車の音が不快に感じ結局引っ越すことになりましたが、知恵袋などを調べてみると、中には「1~2週間で慣れた」「1ヶ月・2ヶ月で慣れた」という方もいらっしゃいました。
反対に、私たちと同じように結局慣れずに引っ越す……という方も。
結局のところ音が気になる・気にならにはその人しだいなのですが、では、どんな人は音に慣れやすいのでしょうか。
車の音に慣れない人・慣れる人
車の音に慣れにくい人
- 田舎など静かな環境で暮らしていた人
- 普段暮らしていて外の音が気になってしまう人
- 在宅勤務や専業主婦、定年退職後の方など家にいることが多い人
- 神経質かも?と思う方
- 持病がある方
普段から音に敏感な方は、道路沿いの物件は避けたほうが良いです。
慣れたとしても、再び気になってしまう可能性も無きにしもあらず…。
田舎など静かな環境で暮らしていて、結婚や上京、転職・就職で引っ越しをし、道路添いの家に住むことになった……というケースも要注意。
私の母は田舎の静けさにすっかり慣れており、車の音が気になっているようでした。
また、外勤をせず家にいることが多い方、持病のある方も避けたほうが確実です。
車の往来が常にあると、静かにゆっくりと休めませんよ。
車の音に慣れる人
- 普段から音に敏感でない方
- 以前から車道沿いの家に住んでいた方
- 外出することが多い方
- むしろ静かな環境が苦手な方
車の音に慣れやすい人は、「音に敏感でない方」です。
また、外出が多い方は音に触れている時間が短いため、多少気になったとしてもなんとかなることもあります。
とはいえ、車の慣れたとしても、私たちと同じようにいつか「音が気になる」スイッチが入ってしまう可能性もあります。
また、病気になってしまうことだってあるかもしれません。
そういうときに、道路沿いの物件では静かに休むことができません。
さらに、音に慣れたとしても次に挙げる弊害もあります。
道路沿い物件の弊害
車の音に慣れる人も多いですし、むしろ「うるさくないと眠れなくなた」という方も中にはいらっしゃるようです。
ですが、たとえ慣れたとしても、道路沿いの家の弊害はいくつか存在します。
- 深く睡眠できない可能性がある
- テレビの音が聞こえにくい
- 排気ガス
- いつ「気になるスイッチ」が入るかわからない
1. 深く睡眠できない可能性がある
バイクやトラック、車のエンジン音は「ブーーン」という低い音ですよね。
そうした低い音は「低周波音」と呼ばれ、周波数が低い音です。
じつはこの低周波音、「熟睡を妨げる可能性がある」そうなのです。
参考サイト:環境省「よくわかる低周波音」https://www.env.go.jp/air/teishuha/yokuwakaru/panhu_full.pdf
普段から寝付きにくい人、眠りが浅いは要注意です。
また、すでに道路沿いに住まわれていて「朝起きたときにだるい……」と感じる場合、じつは熟睡できていないのかもしれませんよ。
2. テレビの音が聞こえにくい
引っ越す前、我が家のテレビの音量は18前後でした。夜中は10~14程度に下げても問題ありませんでした。
ですが、道路沿いの物件に引っ越してからは、25前後。
番組や動画によっては30弱まで上げないと聞こえないこともしばしばです。
(数値はテレビしだいなので、参考程度に)
また、バイクやトラックが通るときは音声が聞こえないこともあります。
3. 排気ガス
道路沿いの物件は、当然ながら排気ガスによる影響を受けます。
外に出しっぱなしの物や手すり、網戸、窓、室外機、などにはうっすら黒いチリが溜まっていきます。
4. いつ「うるさい」と感じるようになるかわからない
先にも挙げましたが、たとえ車の音に慣れたとしても「スイッチ」が入って音が気になってしまうことがあります。
ご自身はもちろん、家族やパートナーなど一緒に住んでいる人も同様です。
たとえば、ご自分や家族に体調不良……耳鳴り、うつ、自律神経失調症、頭痛、などが起こってしまったとき。
仕事や育児などでストレスが多い環境になってしまったとき。
家ではゆっくりしたいのに、外では「ブーン」という音が常に流れていることになります。
車が通るとき、「イラッ」としない人のほうが少ないのではないでしょうか。
車道沿いの家に住む限り、そのような不快な音に出くわす確率は高くなります。
普段からバイクやトラック、救急車や消防車の音がふと気になってしまうような方はご注意ください。
車の音が聞こえやすい物件条件
- 築年数が古い
- 階が低い
- 音が響きやすいのは、木造>鉄骨>鉄筋コンクリート
一般的に音が聞こえやすいのは、階が低い・築年数が古い・木造の物件です。
築年数が古い物件ほど構造・建て付けが弱くなるので、年数が経っていれば、鉄筋コンクリートでも音は聞こえやすくなります。
また、車の音のような「低周波音」は空気を震えさせる音なので、上階・鉄筋コンクリートだとしても響きやすいです。
マンションで階が高いから大丈夫、ということは一概に言えません。
まとめ:道路沿いの物件に住む前に
物件が道路沿いの場合は、いつも以上にしっかり内見をすることをオススメします。
じっくり部屋を見ながら、「ここに住む」ということを意識してみてください。
朝、仕事に行く前。
食事をしているとき。
趣味の時間。
ゆっくり休みたいとき。
そんなシーンを思い描きながら、「ここに車の音が響いていて大丈夫そうか?」を具体的にイメージしてみてください。
何か少しでも引っかかるなら、避けたほうが良いです。
たとえ他にどれだけ好条件があったとしても、です。
特に購入の場合は気軽に引っ越せないので、何度も下見に行くことをオススメします。
音の問題があると心身ともにダメージを受けます。
私も一時期ストレスでダウンしたことがありましたし、ネットで調べていても低周波音で病気になってしまった方もいらっしゃるようでした。
物件を選ぶときは価格や設備、築年数を中心に見てしまいがちですが、ぜひ周囲の環境も気をつけてみるようにしてくださいね。