クラウドソーシングサイト最大手の「クラウドワークス」は、クラウドワークス・ビズアシスタントオンライン(以下、ビズアシ)というサービスを行なっています。
従来の単なるクラウドソーシングサービスとは異なり、「仕事をしてくれるワーカーを探す企業」と「仕事をしたいワーカー」を、ビズアシがマッチングさせるというもの。
報酬が高め、システム手数料が無料、といったメリットが多い中、果たして「ホントにいいのか?」。
私が実際に働いた経験をもとに、お伝えしていきます!
ビズアシで仕事をするまでの流れ
まずは、実際にビズアシで仕事を受けて働くまでの流れをご紹介します。
- クラウドワークスビズアシスタントオンラインに登録を行なう(スキルや経験などを提出するフォームがあります。ボリューム多め!)
- クラウドワークスとの面談を行ない、スキルや経歴、仕事の条件などのヒアリングを受ける
- ビズアシよりスカウトメールが届く。気になった案件があれば応募する
- 書類選考に通過すると、先方企業とビズアシとの三者面談を行なう
- クラウドワークスと契約書を取り交わす
- 先方より仕事のレクチャーを受ける
レクチャーの日程調整までビズアシが担当。以降は先方指定のチャットツール等で先方と直接やり取りを行なう - クラウドワークスから報酬が支払われる
間にビズアシが入るぶん、クラウドソーシングサイトで通常の求人に応募するよりも、1~2ステップ手間がかかります。
採用までにかかる期間は案件によりますが、私の場合は応募から採用通知をもらうまでに1ヶ月かかりました。
(今回は間に連休が入ったので、クライアントによってはもっと早まるケースもあります)
ビズアシスタントのメリット
実際に応募したり働いたりして感じる、ビズアシのメリットをご紹介します。
- クラウドワークスなどクラウドソーシングの求人よりも、報酬が高め
- 手数料がかからない
- 案件が多め
- クラウドワークスが間に入るため、報酬は確実に振り込まれる。要望や意見、解約の申し出をクライアントに直接言わなくても済む
1. クラウドソーシングの求人よりも、報酬が高め
クラウドソーシングサービスは、さまざまなクライアントが求人を出しています。ベンチャー企業も、経営が厳しい企業・個人も、いろいろです。
そのせいか、報酬にバラつきがある…というか、だいたい報酬が低いことが多いです。
プログラミングやデザインなどクリエイティブな仕事については、報酬が高い案件もちらほらあります。
「プロの仕事には、それ相応の報酬を払うべき」という良心的なクライアントもいます。
(個人的には、人件費ケチる会社はろくなところがないと思っています…)
でも、事務やライティングなどは報酬がケチられる分野の筆頭です。
時給換算800円とかいう仕事もけっこう見かけました。
業務委託には最低賃金が適応されないとはいえ、ひどすぎる。
「リモートで働きたい」という人がうまく使われている気がしてなりません。
「今は立ち上げたばかりだから払えないけど、会社が儲かってきたら払います」
と言うところも多いのですが、まあ実際に報酬が増えたところはないんじゃないかな…どうなんでしょう…。
話が少しそれてしまいましたが……。
ビズアシの案件は比較的時間給が高いです。
事務系なら、だいたい1,100円~(税別)。
デザインやWEB系、マーケティングなどの専門職になれば、2,000円近い案件もちらほら。
思うに、クラウドソーシングサービスは無料で利用できるので、いろんなクライアントが登録すると思うのですが、ビズアシの利用にはそれなりにお金がかかるであろうため、「真剣に人材を欲している会社」や「(経営状態が)きちんとした会社」が多いのではないでしょうか。
2. 手数料がかからない
個人的にはこの点、かなり大きなメリットだと思っています。
通常、クラウドソーシングサイトで請け負った仕事からは、手数料が引かれます。
クラウドワークスの場合だと、手数料はこちら(記事執筆時の2021年9月時点)。同じく最王手のランサーズも似たような感じです。
・10万円超20万円以下の部分:10%
・10万円以下の部分:20%
契約⾦額 10,000円(税抜)の場合、 システム利用料(税込)として2,420円引かれ、手元に入るのは 8,580円。
ここからさらに振込手数料(楽天銀行は100円、その他銀行は500円)が引かれます。
税込み11,000円の仕事をしたのに、手元に入るのは8,000円ちょっと!むなしい。
ですが、ビズアシの場合はこの手数料がかかりません(振込手数料はかかります。チェッ)。
税込み11,000円の仕事をすれば、11,000円手元に入ります!(振込手数料は除く!)
3. 案件が多め
同じようなサービスで、「在宅派遣」などキャスター等の会社が展開しているサービスに比べて、案件が多い気がしています。
時期が違うので比べられないかもしれませんが、過去他社の似たようなサービスを利用したときは、ほどんど仕事を紹介してもらえませんでした。
ですが、ビズアシは2021年11月現在、週に1回は案件情報のメールが飛んできます。
コロナ情勢になった当初くらいはメールがなかった時期もあったのですが、最近は継続的に案件紹介のメールが来るので、選択肢が比較的広いです。
4. クラウドワークスが間に入る
クラウドソーシングサイトは「報酬が振り込まれない」というトラブルは比較的少ないですが、それでも支払ってくれないクライアントも存在します。
ですが、ビズアシ経由の案件はクラウドワークスがクライアントから振り込まれた金額を管理し、クラウドワークスからワーカーに支払ってくれるので、支払いトラブルがありません(おそらく)。
また、「契約を解除したい」と思ったときも、クライアントに直接ではなく、クラウドワークスに伝えることで契約解除が進んでいきます。
「直接クライアントさんに言いにくいわ…」というシャイな方には良いかもしれません。
ビズアシスタントのデメリット
稼働中、画面のスクリーンショットが撮られる(2021年8月よりなくなりましたが、また復活するかも)- 振り込みが遅い(翌々月)
- 待機時間があることも
メリットが多いビズアシですが、デメリットもあります。
1. 稼働中、画面のスクリーンショットが撮られる
ビズアシの仕事は時給制。
『クラウドワークスタイムカード』というシステムで打刻を行ないます。
業務開始のときポチっと、休憩や終了するときにポチっと押します。
2021年8月まではパソコン上のアプリで打刻しており、【作業開始】のボタンを押すと、ランダムで画面のスクリーンショットが撮影され、クリック数が記録されていました。だいたい10分に1回程度でしょうか。
ですが、2021年8月に廃止。
ブラウザ上で打刻できるようになり、スクリーンショットやクリック数の記録がなくなりました。
ただ、今後復活するかもしれないとクラウドワークスのお知らせに書かれていたので、将来的にどうなるかわかりませんが…。
画面ショット撮られるの、すごくイヤでした。
在宅勤務やリモートワークって、選挙カーだの工事だの、気が散るシーンもあるかと思います。
なので、私はパソコン上で音楽を聴くことが多いのですが、うかつにあれこれのサイト開くとその画面がスクショされてしまい、「なに関係ないことしてんねん」と思われるかもしれない。
あと、デスクトップとかエクスプローラーとかのファイル名・フォルダ名がスクショに映るかもしれない。
作業上いろいろな調べ物をするのに、いろいろなサイトを開きたいのに、若干抵抗がある。
…ということで、けっこう気にしていました。
業務委託契約という特性上、作業時間を細かく指定したり、労働時間の管理をしたりすることはグレーのはず。
業務委託契約で、成果物は納品している(作業はちゃんと行なっている)ので、「ちゃんとマジメに作業していたか」を監視するのではなく、成果で判断してほしいなと思っていました。
同意して作業を行なっているのだから仕方ないのでしょうが、モヤモヤ。
今後スクショシステムは復活するかもしれませんが、たとえば、最初の3ヶ月は様子見のためスクショ撮影ありで、信頼してもらえたらナシ、ということじゃダメなのでしょうかね…。
復活しないことを切に願います。
2. 振り込みが遅い
ビズアシのお仕事はすべて、【月末締め、翌々月15日払い】です。
(50,000円以上になったら振り込むとか、振り込みを保留しておくとかの出金方式の設定によって異なります)
翌々月!!!
というのは、初回の振込時にかなり遅く感じました。
また、ビズアシの仕事は週毎に報酬が確定することも注意が必要。
月末の締日までに報酬確定している金額が翌々月に支払われるので、末日まで働いた金額が振り込まれるのではなく、実際はもっと前の、20日くらいまでに働いた分が翌々月に振り込まれるかたちになります。
この点、最初はかなりややこしく、金額が問題ないか確認するのがけっこう大変でした…。
また、確定申告するときのために、月ごとに働いた時間を管理しておく必要もありそう。
(確定申告は、支払いのあった月ベースではなく作業を行なった月ベースで申請をするので)
3. 待機時間があることも
ビズアシの仕事に限らず、業務委託系の業務は待機時間が起こることがあります。
いわゆる、「先方からの指示(依頼)待ち」です。
記事やデザインの作成、事務作業などなど、業務の指示が飛んでこない、ということも。
「今月はやってもらうことがない」というケースが発生することもあります。
当然、作業する側には報酬は一切入りませんが、クライアント→ビズアシには契約金が入るようです。
ひと月いくらでビズアシと契約しているので、ワーカーが作業しようがすまいが、ビズアシにはお金は入るしくみ。
人材業ってこういうところ虚しいですよね……。人材派遣もそうですが、就業先から派遣会社に大量のお金が動く。もっとワーカーにも還元されたらいいのに…と感じます。
脱線してしまいましたが…。
クラウドワークス側は、なにか作業がないかクライアントに聞いてみてください、というスタンスなので、ワーカー側からクライアントに問い合わせる必要があります。
とはいえ、間にクラウドワークスが入る分、一般的な業務委託の仕事をするよりも、トラブルは少ないように思います。
ビズアシに関する評価まとめ
デメリットも書きましたが、メリットがかなり大きいサービスです。
私が担当したクライアントも、担当してくれたビズアシの方もしっかりした方で、私は「仕事をして良かった」と心から思えました。
迷っている方がいらっしゃったら、登録は無料なので、「一度話を聞いてみてはどうでしょうか」と勧めます。
リモートワークにおいて、とにかく、動いて損はありません!
何かきっかけになるかもしれませんので、気になる方は登録だけでもしてみてはいかがでしょうか。