「電話営業」「テレマーケティング」
このような仕事に抵抗がある方は、多いのではないでしょうか。
「電話営業」「テレマ」などというと、電話口にクレームを言われたり、押し売りをしたり、という印象を抱かれているのかもしれません。
また、パソコンと電話できるツールがあれば会社に行かずとも仕事ができるため、在宅ワークの代表的な仕事のひとつです。
電話の仕事は、こんな人にオススメ。
- 在宅ワークが初めての人
- パソコンが苦手な人
- 稼ぎたい人
私は2016年から在宅ワークをしていて、最初は電話営業の仕事をしており、かなりラクに収入を得ることができていました。
「電話の仕事なんてムリ」と考えている方も、ぜひ一度読んでいただければと思います。
テレマーケティング、テレアポ、テレオペ…何が違うの?
「電話」の仕事は、テレマ、テレアポ、テレオペ、などの呼び方があります。
いったいどんな違いがあるのでしょうか?
まずは、それぞれの違いを簡単にご紹介します。
※明確な定義はなく、言葉を使用する人によって意味合いが異なる場合があります
- 個人客や法人客(企業)に電話をかけ、商品やサービスを提案・紹介する
- いわゆる「電話営業」はこちらに該当することが多い
- 既存顧客やリピート客、資料やサンプル請求などで「すでに名前や連絡先がわかっている」顧客に対するアプローチ
- 必ずしも商品・サービスの「紹介」「販売」とは限らない
例:商品紹介や状況のヒアリング、アンケートなど - こちらから電話をかける場合もあれば、受ける場合(受電)もある
- 電話を「発信」するのではなく「受信」する
- 商品やサービスのカスタマーサポート、アフターサポートなど
テレアポ
「テレアポ」は、いわゆる「電話営業」色が強い仕事です。
仕事内容は、「架電リスト」をもとに顧客に電話をかけ、商品を紹介・提案していく、といったもの。
テレマーケティングと混合されることも多いのですが、「テレマ」との違いは「新規顧客かどうか」です。
新規の方に架電するものは、主に「テレアポ」と呼ばれます。
一方で、「テレマ」はすでに顧客と何かしらコンタクトがあるケースです(詳細は後述)。
テレアポの仕事内容は、相手が個人顧客か法人顧客か、販売するものはどんな商品・サービスか、によって仕事の流れはさまざまです。
たとえば、このような仕事(以下はあくまで例ですので実在するものではありません)。
例1:個人顧客相手に、生協のような宅配サービスを紹介する仕事
- 電話先:個人顧客(おもに女性、主婦、高齢者)
- 1件電話するごとに10円
- 資料請求までたどり着ければ1件500円
- 成約できれば1件5000円
例2:企業向けに、リクナビやマイナビのような人材紹介サービスを紹介する仕事
- 電話先:求人サイトに掲載されている企業
- 興味を持ってもらった企業にアポイントを取り、社内の営業に繋ぐ
- リスト100件で2万円(ただし、担当者と会話できるところまで行う)
- 1件アポイントが取れれば1000円
一般的にデレアポの仕事は成約すればインセンティブ(ボーナス)が入ることが多いです。
また、時間給の場合は1500円~2000円など高単価に設定されていることも。
トークの台本やマニュアルは用意されていることが多く、初めてでいきなり現場に出されることはほとんどありません。
私が行っていたのも、おもに「テレアポ」でした。
テレマ
テレマーケティングは、販売や紹介が目的ではありません。
企業によっては販売や紹介を目的にしているケースもありますが、本来は名前の通り「マーケティング」が中心となる仕事です。
例を挙げると、以下のような仕事。
- 商品やサービス購入者へのアフターフォロー
- 商品やサービスを購入した方に感想を聞く
- サンプルを申し込んだ方へのフォロー
- 資料請求した方にサービスの詳細を説明する
ざっくり説明すると、「商品やサービス、サンプルや資料などの感想を聞いたりフォローをしたりしつつ、販促に繋げる」というものです。
たとえば、こんな経験がある方も多いのではないでしょうか?
- ドコモのスマートフォンを利用していて、「ドコモ光を利用しませんか?」と電話が来る
- 健康食品をお試し価格で購入した後に、「定期購入しませんか?」と電話が来る
このように「(さらなる)販促に繋げる」ことがテレマーケティングの目的になります。
テレマも、テレアポと同じように成約にたどり着ければインセンティブが入ることも多いです。
また、こちらから「発信」が多いですが、商品に興味のある人が問い合わせしてきた際の「受電」の仕事もあります。
テレオペ
テレフォンオペレーターは、「オペレーター」という言葉からイメージしやすいように、「受電」の仕事になります。
商品について何か不明点がある。
商品が故障した。
こんなとき、電話で問い合わせますよね。
その際電話を受けている人が「オペレーター」で、こうした受電業務も在宅ワークでこなすことができます。
インセンティブはほとんどありませんが、電話が鳴らない間(待機時間)も時間給として支払われることが多いのが特徴です。
まとめ
テレアポ、テレマ、テレオペ、それぞれの違いをまとめると以下の通りです。
- テレアポ:新規顧客への商品紹介・提案をする発信業務
- テレマ:既存顧客への商品販促架電(発信・受電)
- テレオペ:不明点の問い合わせ、故障の受付などの受電業務
テレアポとテレマは混合されることも多いですが、だいたいのイメージを掴んでいただければ幸いです。
電話の仕事の探し方
- 「発信」が良いか「受電」が良いか
- 個人ではなく法人相手がオススメ
- サービス、商品に愛着や馴染みがあるものを選ぶのが◎
- 「電話機」の使い方
- どんどん稼ぎたい場合
- パソコンが苦手でも大丈夫!
「発信」が良いか「受電」が良いか
- 発信
- 自分のタイミングで仕事ができる
- 電話をかけた分だけ収入が入る形式が多い
- 受電
- 待機時間も報酬が入ることがある
- 10時~17時、など決まった時間帯は拘束される
「発信」はこちらから電話をかけるため、自分のタイミングで業務を行うことができます。
仕事内容によって「平日の10時~18時に稼働してください」「平日19時~20時に電話してください」と定められている場合がほとんどですが(架電ターゲットがもっとも電話に出やすい時間帯)、指示された時間の範囲であればいつ稼働してもOKということが多いです。
一方で、受電は「営業時間の9時~17時は電話に出られるようにしておいてください」といったように稼働時間を決められていることが多いです。
ただ、電話が鳴らない間もずっとパソコンの前に正座している必要はなく、適宜休憩したり、家事をしたりすることもできます(もちろん電話が鳴ったらきちんと出られることが前提)。
通常、受電業務は待機時間も時間給が支払われます。
どちらが良いか希望がある場合は、該当する仕事を探してみてくださいね。
架電相手は法人のほうが無難
個人相手に架電するよりも、電話先が法人であるほうがクレームは少ないです。
自分が会社やお店で働いているときに営業電話がかかってきても、怒鳴り散らすことはないですよね。
その企業や店舗のイメージがありますから。
このように、法人相手にコンタクトを取る場合のほうが当たりは柔らかいことが多いです。
とはいえ、個人であっても「二度と電話してくんな!」と怒鳴りつける人は少ないですし、法人であっても「二度と電話してくんな!」という人はまれにいます(特に店舗に電話する場合)。
「クレームが怖くて電話の仕事ができない」という人も多いですが、仕事をするとなると人との関わり合いはどうしても避けられません。
反対に、人と関わっているからこそ、得られるものがあります。
素敵なお客さんと話すことができると、やりがいも強く感じます。
どのような職場でも仕事や人しだいで天職にもなりうるため、「電話の仕事だから」と敬遠せず、まずは試してみてほしいなと思います。
サービスや商品に愛着・馴染みのあるものを
電話営業に限らず、営業の仕事では「販売するモノは自信を持って人に勧められるか?」がけっこう大事です。
私は過去、文房具の法人営業をしていたのですが、自社商品について学ぶのがとても楽しく、お客さんに説明することにもやりがいを感じていました。
友人は国産の無農薬の食材を販売する仕事をしており、自分も胸を張ってオススメできていたし、お客さんも丁寧に話を聞いてくれる方が多いと言っていました。
このように、自分が愛着を持てたり人に心から勧められたりする商品の仕事を選ぶのがオススメです。
社内販売でオトクにお試しできる場合もありますしね。
自分の電話を使いたくない場合は?
架電の仕事では、「電話機」の使用の仕方にいくつかのパターンがあります。
- パソコンで通話できるソフトを利用する
- 会社支給のスマートフォンを貸し出してくれる
- 自分のスマートフォンや固定電話を使う
- 自分の電話番号とは異なる電話番号で利用可能なアプリを入れる
- カケホーダイプラン加入前提で、電話代の支給はない
- カケホーダイプラン加入前提で、電話代の支給がある
もっとも安心感があるのは、1の「パソコンで通話できるソフトを利用する」ことです。
スカイプの通話プランなど、パソコン上で電話ができるソフト(システム)がいくつかあります。
自分のスマートフォンを使うのとは異なり、こちらの電話番号は相手に一切わかりませんし、企業のスマートフォンを借りた場合の故障や紛失等のリスクもありません。
ただ、ヘッドセット(マイクとイヤホン)を用意しないと通話しにくい可能性があります。
企業にスマートフォンを支給されるケースは、自分の電話機を利用せずに済むのは大きなメリットです。
また、パソコンよりもスマホのほうが使い慣れている、という方も多いのではないでしょうか。
ですが紛失や故障のリスクがあったり、貸し出しの手間がかかったりするデメリットも存在します。
自分のスマートフォンを利用する場合は、「アプリを導入して自分の電話番号を相手に知らせないようにする」工夫をしている企業がオススメです。
私が過去テレアポの仕事を行っていたときは、自分のスマートフォンで自分の電話番号を利用していました。
トラブルはなかったので、法人相手では問題ないかと思いますが、対個人宅相手に自分のスマートフォンを利用することは避けたほうが良いでしょう。
後から電話料金を支払ってくれた企業とそうでない企業がいましたが……電話料金を払わない企業は、正直なところ環境は良くなかったです。
稼ぎたい場合
たくさん稼ぎたい場合は、モチベーションが高まりやすい「成功報酬(インセンティブ)」が入る案件がオススメです。
時間給の仕事は手堅く稼げますが、どんなにがんばっても、たとえば「1時間1200円」稼ぐのが限界です。
一方、成功報酬の入る仕事であれば、「1時間で1件5000円」の成約がもらえると時間給5000円になります。
確実に手堅く稼ぎたいか、がんばって多く稼ぎたいか、どちらが良いかご自分と相談してみてくださいね。
パソコンが苦手な場合
「パソコンが苦手」という方には特に、電話の仕事はオススメです。
業務上複雑なパソコン操作の必要はないことが多く、メールやインターネットが使えれば問題ないことが多いです。
メールソフトもわざわざ何かを導入する必要はなく、スマートフォンでも使われるGmailでまったく問題ありません(私もGmailです)。
ただ、架電方法にパソコンのソフト(システム)を使う場合、インストールや設定などをする必要があります。
企業が丁寧に教えてくれるかとは思いますし、慣れれば問題ありませんが、抵抗のある方は事前に確認しておくようにしましょう。
まとめ
以上、電話の仕事の魅力をご紹介しました。
記載したメリットやコツがすべての架電業務に当てはまるわけではなく、中には条件が良くないものも存在します。
ですが、自分に合う求人が見つけると、報酬も高めですしやりがいを感じられることが多いです。
特にこんな方にオススメです。
- カスタマーサポートや営業、販売など人と関わる仕事をしていた方
- 在宅勤務でもたくさん稼ぎたい方
「一度やってみて合わなかった」というのはもったいないので、ご興味があればいくつかトライしてみていただければと思います。