今の時代、ITの発展により場所を選ばず仕事ができるようになりました。
でも、ITが進化するにつれ「将来AI(人工知能)に在宅でできる仕事を取られてしまわないのか?」と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に在宅でできるような仕事、たとえばプログラミングや翻訳などは機械でもできるようになるという話もあります。
また、「外国人労働者が増えたら仕事も減るんじゃないの?」という疑問もあるかもしれません。
私はIT企業で人事・採用の仕事をし、企業担当者やさまざまな在宅ワーカーの方と話をしてきました。
また、2019年に入り月10冊くらい本を読み、いろいろな考えに触れてきました。
「在宅で働きたいけど、将来性が気になる」という方や「家で働きたい。どんな仕事が安定だろう?」と考えている方に向けて、この記事では、以下のことをまとめました。
※本ブログは「在宅ワーク」がメインテーマなので在宅ワーク・リモートワーク(テレワーク)を軸に記事を書いていますが、職業全体にも共通する内容になっているかと思います。
- 在宅ワークの将来性
- AIや外国人労働者に取って代わられると言われるプログラマーや翻訳家の将来性
- 需要がある人材になるにはどうすれば良いのか
- 今後需要が増える仕事、減る仕事
在宅ワークの将来性はあるのか
まず「在宅ワーク(リモートワーク・テレワーク)自体の需要は今後増えるのか?」ということですが、私自身は増えると思っています。少なくとも減ることはないはずです。
というのも、日本社会がリモートでないと働けない人が増えているから。
たとえば…。
- 待機児童問題に悩まされる主婦
- 仕事や職場のストレスでうつ病など精神病にかかってしまう方
- 親の介護をしなければならない方
このような事情を持つ方が増えています。
ただ、こういう方は「通勤=オフィスに行って働くこと」が難しいだけであって、在宅であれば働けるはずです。
私自身も持病がある外で働けずに悶々としていましたが、在宅ワークに出会えて働くことができています。
テレワーク(在宅ワーク)を導入する企業がなかなか増えない、というニュースも見かけましたが、今後はテレワークのように場所を選ばない働き方はもっと増えなければいけない、と考えています。
社会情勢と働き方が合っていないので、政府や企業はなんとか支援をしてほしい、という希望も込めているのですが。
AI・外国人労働者増加と在宅ワーク
在宅ワークで多いプログラマーやデータ入力、翻訳などの仕事は、AIや賃金の安い外国人労働者に取られてしまうのでは?
という声を耳にします。
ですが、一概にそうした仕事は「減る」とは言い切れないと思っています。
需要が減る仕事と増える仕事は内容によりけりだ、と。
- 言葉が必要ない作業や単純作業→誰でもできる→人工知能や海外の方に移行する可能性が高い
- 日本語や日本の知識、価値観、文化、市場などを理解していないとできない仕事→AIや海外の方には難しい→需要はあり続ける
具体例を記載しますね。
事例1:プログラマーなどの開発職
たとえば、AIや中国・インドに移行するのではと言われるプログラマーの場合。
プログラミング言語は世界共通のため、単純にコードを書くような開発職の場合、将来性は低い可能性が高いです。
私はプログラミング教育関連の企業で就業していたことがあり、現在は需要が多いと言われる開発職も段々採用が厳しくなっていく現状を目にしています。
ですが、プラスアルファになるスキルがあったらどうでしょうか。
- 日本市場への深い理解が必要になるマーケティングの知識
- 顧客のニーズを探る営業のスキル
- クライアントの問題を解決するコンサルティングスキル
- チームをまとめるマネジメント力やディレクションスキル
事例2:翻訳
翻訳もAIに取って代わられるのでは、という話も耳にします。
ですが、英語を日本語に翻訳する場合は特に、人の手がまだまだ必要だと思っています。
Amazonなどで商品を買ったとき、奇妙な日本語で書かれた説明書に出くわしたことはありませんか?
また、アプリをダウンロードして、「日本語がおかしくてわかりにくい」と感じたことはありませんか?
それは機械翻訳だったり、あまり日本語に詳しくない海外の方が翻訳しているからです。
私の友人はアプリやゲームの翻訳の仕事をしていますが(英→日翻訳)日々仕事の受注があり忙しそうです。
ただ、それは現代の話。
今後AI技術が発展してきた場合はどうでしょうか。
個人的な意見ではありますが、外国語をナチュラルな日本語に翻訳するには、しばらく人の手は必要ではないかと考えています。
というのも、日本語は難しい言語であるから。
アメリカ外交官養成局(FSI)のホームページでは、アメリカ人など英語のネイティブスピーカーが外国語を学ぶ際の難しさを4段階に分けています。
日本語の習得は最難関のレベル4「スーパーハード」に分けられているんです。
つまり世界の中でも難しい言語として認定されている日本語。
そんな言語を使う仕事は、やはりネイティブの日本人ないと難しいのではないでしょうか。
日本人なら「てにをは」や敬語、擬音、同音異義語などを感覚的に使い分けられますが、外国の方は相当に苦労されているようです。
ですが、日本人で英語を学ぶ人も多いです。小学校でも英語教育が始まりましたよね。
なので、翻訳に関しても英語力だけでは心もとないです。
翻訳にも、
- 顧客の依頼を上回る力=クライアントの問題を解決・ヒアリングできるスキル
- クライアントに「またこの人にお願いしたい」と思ってもらえるようなコミュニケーション力
が必要ではないでしょうか。
将来性のある仕事~在宅でもできる
上記を踏まえて、家でもできる、将来性のある仕事をまとめてみました。
- 日本人ならではの知識や感性、文化への理解などが必要になる仕事
- マーケティング
- 人事・採用
- 和食のコーディネーターや栄養士
- ヒアリングやサポート力が大事になる営業(保険、住宅、銀行など)
- 人材紹介
- 日本語学力が必要になる仕事
- 翻訳・通訳
- ライター
- 編集者
- 校閲者
- 人を楽しませることができる仕事
- YouTuber
- 作家、マンガ家
- 人の悩みを聞いたり、癒やしたりする仕事
- カウンセラー
- 心理療法士
- コンサルタント
- 占い師
- 病気にまつわるサービス
- カウンセラー
- 心理療法士
- 栄養士
- 上記の職業の講師、インストラクター
補足が必要なものを具体的にご紹介しますね。
対話が大事な仕事も遠隔できる
栄養士やカウンセラー、占い師、講師、営業、などの仕事はAIや外国の方では難しいかと思います。
でも「対面でないとできないのでは?」と考える方もいるかもしれません。
ですがビデオ通話のシステムで問題なく行なうことができますよ。
私はビデオ通話(スカイプやGoogleハングアウト・Meet)で栄養士のカウンセリングを受けたり、営業をしたりした経験があります。
対面でなくてもまったく問題なく、相手の表情がクッキリ見えるので反応もわかり、「わざわざ現地に行かなくてもいいんだ」と感じました。
こうしたビデオ通話でも良いですし、YouTubeなどの動画サービスに講座のような形式で掲載しても収入に繋がりそうですね。
人を楽しませることができる仕事
通信速度が速まる時代、動画サービスは今後も伸び続けると言われています。
個人でもYouTubeに動画をアップロードでき、YouTuberという職業も人気になっていますね。
動画サービスを利用した仕事はもちろん、作家やマンガ家などもAIに取って代わられない職業です。
狭き門ではありますが、一昔前よりはだいぶ間口は広がったのではないでしょうか。
pixiv(ピクシブ)、スマホアプリ、Twitter、インスタグラムなどのSNS、サービス・SNSが発展したことで、作品が良ければ人の目に留まりやすくなりました。
ものかきやイラストを描くことが好きな方は、まず副業や趣味からでも始めてみると良いかもしれません。
病気にまつわるサービス
最初にも記載したとおり今後うつ病などストレスが原因の病気は増えていくと考えられています。
なので、カウンセラーや心理療法士、栄養士、など病気の方をサポートできる仕事は今後もニーズが増えるのではないでしょうか。
できればカウンセラー1本に絞らず、心理カウンセリングもできるし栄養面・食事面からもサポートできる、といった複合的な知識・スキルがあると他との差別化ができるかと思います。
今後減る仕事
一方で今後減っていく仕事の代表例としては、以下のものです。
- 経理など単純計算系の事務職→AIや自動計算
- 介護職→外国人労働者
- 警備員→外国人労働者
- レジ打ち→外国人労働者やAI
- プログラマー、デザイナー→外国人労働者
- コールセンター業務→外国人労働者
つまり、上記に挙げた「今後増える仕事」の逆になります。
- 日本語が必要ない
- 日本人ならではの感性が必要ない
- 単純作業
など。プログラマーや事務職で今後も末永く仕事をしていきたい場合は、先にも記載した通り何かしらの付加価値が必要になります。
デザイナーの方も要注意です。デザインは国籍が関係ありませんし、HTMLやCSSも世界共通なので、海外の方でもできてしまいます。
単純なデザインスキルに加えて、提案力、ヒアリング力、顧客のニーズプラスアルファを叶えるスキルなどが必要です。
まとめ
以上、在宅ワークの将来性や今後需要がある仕事、なくなる仕事、を記載しました。
在宅ワーク自体は増え続けていくことが予想されますが、
- 単純作業
- 言葉が必要でない
といった仕事は他に取って代わられる可能性が高いです。
反対に、
- 日本語が必要になる仕事
- 日本市場や文化、風習などを理解する必要のある仕事
- 人と人が触れ合うことが大事な仕事
などは今後も需要があると思います。
とはいえ、どんな職業であってもプラスアルファのスキル・経験・知識を身につけることで優位に繋がります。
- クライアントのニーズをヒアリングする力
- クライアントの依頼以上のものを提案・実行する力
- 上司の要望以上の成果を出す力
- 「またこの人に仕事を依頼したい」「この人と一緒に仕事がしたい」と思わせるコミュニケーション力
プログではスキルアップの方法や勉強法も紹介していく予定ですので、また足を運んでいただければうれしいです(^^)