
パソコンについては、私がこれまで在宅ワークについて紹介してきて一番多い質問かもしれません。
こだわりや予算がない場合は、それなりにサクサク動く以下の性能がオススメです。
- CPUはCore i 3以上
- メモリは8GB
- 予算は5万円台から
記事本文では、パソコンにあまり詳しくない方に向けてざっくり用語解説をしつつ、仕事内容や予算に応じて3段階に分けたスペックを紹介しています。
私は現在、在宅ワーク歴3年半を越え、人事・採用の仕事を行なっているのですが、以前はパソコンメーカーで法人営業をやっていました。
なのでパソコン関係はけっこう好きな分野です(^^)
参考にしていただければ幸いです!
- 仕事・作業内容ごとに必要なパソコンのスペック
- 家で働くためにパソコンにあると良い性能・機能
※Windowsを想定しています。
※価格面は、HPとDELL、海外モデルの直販サイトを想定しています。家電量販店や国内メーカーだともっと高くなります。
【初心者の方向け】パソコン用語の解説
まずはあまりご存じない方向けに、パソコン用語をざっくり解説しますね。
パソコンの機能に主に影響するのは、CPU(シーピーユー)、メモリ、HDD(ハードディスク)の3つの部分。
それぞれを人間が勉強をする例にわかりやすくなぞらえてみると、こんな感じです。
- CPU:頭脳→計算をする・考える・手を動かす、など
- メモリ:作業をする机→勉強に使用するものを置いておく(RAMと記載される場合も)
- HDD:ノート→勉強した内容を記録する(ROMと記載される場合も)
CPUは人間の頭脳にあたり、ここでさまざまな処理が行われます。
メモリは、CPUが作業するためのスペース。
そしてHDDは、作業したものを記録に残しておく場所です。
頭が良くなければ勉強ははかどりませんよね。
それと同じように、CPUが高性能だとパソコンの処理も早いです。
ただ、いくら頭が良くても勉強するスペースが狭かったら教科書や問題集は広げられず、効率が悪いですね。
つまり、CPUだけ高性能でもメモリが足りないとパソコンの動きが遅くなることがあるんです。
そして、ノートのページ数が少なかったら教科書や問題集の記録は取れません。
パソコンでも同じように、HDDの容量が少なければエクセルやワードなどの資料や写真、動画、音楽、アプリなどを記録できる数は少なくなります。
まとめると…。
- パソコンの動作の速さに影響する→CPU・メモリ(RAMと記載されることも)
- パソコンの記憶容量(ROMと記載されることも)に影響する→HDD
ということです。
ちなみに:HDDとSSD
最近では、記憶容量の部分にHDDではなくSSD(ソリッドステートドライブ)というものを搭載するパソコンも増えています。
ざっくり説明すると、SSDはHDDよりも高速に記憶することができるんです。
ただ、以下のデメリットも存在します。
- HDDに比べて容量が少なめ
- HDDに比べて価格が高い(以前よりは安価になってきました)
容量については、USBメモリやクラウド上(インターネット上)に保管ができるため、さほど重視しなくても大丈夫です。
「予算に余裕があって速さ重視」という場合はSSDがオススメです。
在宅ワークに必要なパソコンのスペック
では、どの程度の性能があれば良いのか。
予算や仕事内容に応じて、次の3つのパターンでご紹介します。
- あまりパソコンを使用しない(価格重視)
- そこそこパソコンを使用する(一番無難なライン)
- がっつりパソコンを使用する(性能重視)
※もちろん金額も1→3と高くなっていきます。
1. あまりパソコンを使用しない場合
- メールやインターネットを少し使う
- エクセルやワードを少し使う
- 予算重視(2万円台~4万円台)
このようにあまりパソコンを使用せず予算重視の場合「動けば良い」わけですから、どんな性能のパソコンでも問題ありません。
たとえば、テレマーケティングなどの営業の仕事の場合、使用するのは報告用の資料作成やメール程度です。
同じくメールや簡単な入力作業といった事務でも、それほど高性能なパソコンは必要ありません。
なので、レビューなどを見たり、お店で触ってみたりして、それなりに動きそうであれば大丈夫です。
価格は2万円台から存在します。手軽に探せるのはAmazonでしょうか。
※サクラレビューも多そうなので、Amazonを探す場合はしっかり内容を確認してみてください。
そこそこパソコンを使用する場合
- エクセルやワード、スプレッドシートなどのツールをよく使う
- インターネットブラウザ(グーグルクローム)のタブをたくさん開いて作業する
- パソコンが遅いのは嫌だ
- 予算は5万円~9万円
「そこそこパソコンを使う」という場合、中クラスのスペックがオススメです。
特に仕事内容や予算も決まっていない場合も、中クラスのパソコンを選んでおくと無難です。
具体的には、
- CPU:Core i 3以上(Core i 5や7といったものがありますが、大抵は3で充分)
- メモリ:8GB以上(4GBでもそこそこ動く)
- HDD:必要に応じて(500GBあれば問題ありません)
ちなみに私もココのラインです(具体的なスペックは後述しています)。
DELLのパソコンで、価格は5万2千円でした。
それなりにサクサク動くパソコンのほうが作業がはかどるので、予算がある程度確保できるなら少々性能にこだわったほうがストレスフリーですよ。
特に時給制でなく成果・単価型の報酬の場合は、早く仕事を仕上げたほうがその分報酬も高くなります。
価格は5万円台から。
参考:メモリ4GBと8GBはどちらが良いか?
現在発売されているWindows10をスムーズに動かしたいならメモリは「8GB」以上がオススメ。
メモリ4GBでも問題なく動きますが、負荷のかかる作業をすると固まることがあります。
私はGoogleクロームのタブをいくつも開いて作業するのですが、そうするとどうしても動作がもたついてしまって…。
でも8GBあればたくさんタブを開いても動作が速いです。
ちなみに私は4GBのパソコンを買い、自分で4GBのメモリを増設しました。
身近にパソコンに詳しい人がいるならAmazonなどでメモリを別で購入し、増設する手もあります。そのほうが安く上がります。
ただ、そもそもパソコンに追加でメモリを入れられる空きスペースがないとメモリは増やせませんし、うまくいかない場合もあります。
最初から「8GB」のモデルを選んでおいたほうが無難ではあります。
「16GBあったほうが良い」という意見も目にしましたが、私は3年メモリ8GBのパソコンを使用していて問題なくサクサク動きます。
ガッツリパソコンを使用する場合
- 動画編集ソフトを使用する
- 画像編集ソフトを使用する
- ゲームもやりたい
- とにかくサクサクパソコンを動かしたい
- 予算に余裕がある(12万円~)
パソコンに負荷のかかる作業をスムーズに行ないたい場合は、高性能なパソコンがオススメです。具体的には、
- CPU:Core i 5以上
- メモリ:16GB以上
- SSD
動画編集や画像編集をスムーズに行ないたいのであれば、メモリは16GB以上あると良いです。
ただ、メモリ16GBを最初から搭載しているパソコンはそう多くはないので、8GB搭載のパソコンを購入し8GBを増設する、というのも手です。
(ちなみに16GBのメモリを1枚挿すよりも、8GBを2枚挿したほうが速くなるケースが多いです)
このクラスの作業を行ないたい方はパソコンに詳しい方も多いでしょうから、メモリ増設をチャレンジしてみるのも良いかもしれません(上述の通り私も自分で増設しています)。
CPUはCore i 5でも問題ないことも多いですが、予算に余裕があるならCore i 7を買ってみても◯。
また、よりサクサク動かしたいのであれば記憶媒体はHDDよりSSDのほうが高速に動きます。
こちらもご予算と相談しながら検討ください。
価格は12万円前後~です。
その他のオススメ条件
これまではスペックの面でオススメの条件をご紹介してきましたが、ここからはその他あると良い要因をまとめました。
- ノートパソコンかデスクトップかは使用環境と好みで
- ディスプレイはアンチグレア(非光沢)でなるべく大きいものが◎
- キーボードはテンキー付きがほぼ必須!
- Officeの有無は仕事内容によりけり
- 法人モデルがベター
1. ノートパソコンかデスクトップかは使用環境と好みで
ノートPCが良いかデスクトップPCが良いかは、利用する環境や好みで選んでかまいません。
ノートパソコンを選ぶ場合
- 持ち運びをする
- パソコンを置くスペースがあまりない
- ディスプレイとキーボードを別で用意する予算・余裕がない
デスクトップパソコンを選ぶ場合
- 持ち運びしない
- カスタマイズしたい
一般に「ノートパソコンよりデスクトップのほうが安い」と言われますが、そうは言い切れないのかなと思います。
デスクトップの場合は別でディスプレイとキーボード、マウスを用意しなければなりませんし、最近ではノートパソコンでも高性能・安価なモデルが出ています。
実際に私もいろいろ吟味してノートパソコンを選びました。
持ち運びをする場合はノートパソコンしか選択肢はありませんが、そうでない場合、スペースに余裕があるならどちらを選んでも構わないと思います。
ノートパソコンでも「大きな画面が良い」という場合、ディスプレイは別途用意して使用できますし、キーボードも自分好みのものがあればそれを利用できます。
私も最初はスペースの関係でノートを使用していましたが、のちに使いやすいキーボードとディスプレイを購入してノートに繋げ、使っています。
ただ、グラフィックやサウンドなどを自分でカスタマイズしたいという場合は、デスクトップパソコンがオススメ。
ノートパソコンは持ち運びすることを重視して作られているので、部品が付け替えられないことが多いためです。
2. ディスプレイはアンチグレア(非光沢)でなるべく大きいものが◎
ノートパソコンやデスクトップのディスプレイを選ぶ際、画面はできるだけ大きいもので非光沢(アンチグレア)と記載があるものがオススメです。
手軽に持ち運びしたいという場合は小さいノートが便利ですが、外に持ち歩かないのなら画面は大きいに越したことはありません。
画面が大きいほうが文字や画像が大きくなるので作業しやすいです。目にも優しいですしね。
私は15.6インチのノートパソコンで、現在は21インチのディスプレイを繋げて使っています。
また、画面は非光沢がオススメです。
家電量販店に売っているような個人向けパソコンに多いのですが、ディスプレイが「光沢」のものはテカテカしていて、長時間作業すると目が疲れやすいです。
テカテカ光沢があるほうがきれいではあるので好みもあるかもしれませんが……「仕事」をメインで使うなら非光沢のがベターです。
あまりパソコンを使用しないのであれば問題ありませんが、使用時間が長いのであれば、
- 画面は大きいもの(15.6インチ~)
- 非光沢(アンチグレア)
を選ぶと良いですよ。
3. キーボードにテンキーは必須
キーボードの右端に電卓のような数字のキーが並んでいるもの。あれが「テンキー」です。
仕事でパソコンを使うなら、テンキーがあるとたいへん便利です。
特に数字を入力することが多い仕事であれば必須です。
最近はノートパソコンにもテンキー付きのモデルが多いので、こだわりがなければテンキー付きを選ぶと良いですよ。
4. Officeの有無は仕事内容によりけり
Excel、Word、などマイクロソフトOfficeが付属しているとその分お値段が上がります。
ただ、予算にあまり余裕がない場合、Officeはなくても問題ないこともあります。
もちろん最初から「仕事でエクセルを使う」とわかっており、予算に余裕があるのであれば、搭載されているパソコンを購入したほうが無難ではあります。
ただ、それ以外は無理に用意しなくても大丈夫かもしれません。
というのも、
- 在宅ワーク導入企業はExcelやWordではなく、Googleスプレッドシートやドキュメントを使用することが多い
- もし必要な仕事をする場合は、Offce365という月額制のものを購入or自分で別途購入ということができる
- 必要にならない仕事を選ぶという手もある
というためです。
実際、私は現在Excelは使用していません。Googleスプレッドシートで代用できています。
スプレッドシートやドキュメントなど、エクセル、ワード、パワーポイントに代わるツールは、Googleのアカウントがあれば誰でも無料で利用できます。
「個人的に家計簿を付けたい」といった場合でもスプレッドシートを使えば充分です。
予算に余裕がない場合はOfficeなしの代替案を考えてみてはいかがでしょうか。
5. 法人モデルがオススメ
家で仕事をするということは個人事業主になるということです。
つまり、だいたいのメーカーで「法人モデル」のパソコンを購入することができます。
ほとんどのメーカーは直販サイトを持っていてそこでパソコンを購入でき、「法人モデル」と「個人モデル」を選べます。
私もDELLの法人モデルを使用しています。
法人モデルのメリットはこちら。
- 年賀状や動画閲覧など余計なソフトが入っていない
- そのため、個人モデルに比べて価格が安め
- 2項目目で挙げた「非光沢」のディスプレイであることが多い
「便利なソフトがいろいろ入っていてほしい」
「まったくの初心者なので、使い方のソフトが入っていてほしい」
といった場合を除いて、家で仕事をするのでしたら「法人モデル」がオススメです。
参考:私が使っているパソコンのスペック
私が現在使っているパソコンも参考にご紹介しますね。
- メーカー:DELL(デル)
- 形状:ノートパソコン
- 価格:5万2千円
- CPU:Core i 5(第6世代)
- メモリ:4GB(後に自分で8GBに増設/2000円程度)
- HDD:500GB
- ディスプレイ:15.6型、アンチグレア(非光沢)
- DELLの21型のディスプレイをもらって使用中
- Windows10
- Office:なし
- 購入時期:2016年2月
ちなみに・・・。
それまで使用していたパソコンは古く重かったため、家で働くにあたり、モチベーションを上げるためにも新しいパソコンで始めました。
私はそれまでNECと富士通のパソコンを使ったことがあり、購入にあたって国内外のメーカー含め検討しまくりましたが、最終的にDELLに落ち着きました。
DELLが一番コスパが良い気がしています。高いスペックのパソコンが安く手に入ります。
国内メーカーだと倍くらいしてしまうものも中にはあったりします。
とはいえ、やはり作りは国産のほうがしっかりしている、安定している印象があります。
過去、富士通のパソコンを長く使っていたときは、5年6年安定していました。
DELLのパソコンは現在3年目ですが、たまにフリーズしたりちょっとヒヤっとしたことがあります。
食品なんかは国産じゃなくて欧州やカナダ、ニュージランド産などのほうが却って安全だったりするのですが、精密機械はやはり国産メーカーのほうが安定性はあるのかなぁ、と。
なので、
- 値段重視:DELL、HP
- 安定性・サポート重視:富士通
という感じでしょうか。
参考:MacかWindowsか
今回想定して書いたのはWindowsについてになりますが、MacかWindows、どちらが良いのか?というと……こちらもケース・バイ・ケースです。
Macを選んだほうが良い人はこんな人。
- プログラミングを学びたい人
- デザイン系の仕事をしたい人
- Apple関係の仕事をしたい人
こうした人はMacを使っているケースが多いためです。
特に理由がない場合や初心者の方はWindowsのほうがベターです。
理由はこちら。
- Windowsを使っている人のほうが圧倒的に多いし
- 企業やクライアントがWindowsを使っていることが多いので、ファイルのやり取りをするときにMacだと文字化けなどトラブルが発生することも
- そのため、何か困ったら身近に聞ける人が多い
- 価格が安い
もちろん「Macのほうが気になっている」という場合はMacにしてみても良いと思いますよ。
「Macを使うともうWindowsには戻れない」という話もよく聞くのですが、「やっぱり使いにくい」という人も多いようです。
まとめ
以上、長くなりましたが、家で働くために必要なパソコンの性能をご紹介しました。
まとめると、予算が少ない、動画編集をする、といった場合を除いて以下の仕様のパソコンがオススメです。
- CPU:Core i 3以上(Core i 5や7といったものがありますが、大抵は3で充分)
- メモリ:8GB以上
- HDD:500GB以上
- ディスプレイは大きめが見やすい(15.6インチ~)
- ディスプレイは非光沢タイプのほうが目に優しい
- キーボードはテンキー付き
- Officeは必須ではない
この程度のスペックの場合、HPやDELL、ASUSなど海外メーカーの直販サイトが最安で買える手段になります。
ただ、現在のパソコンが比較的スムーズに動くのであればすぐに新調しなくても問題はありません。
でも動作が不安定だったり古かったりするなら、新しいパソコンの購入を検討してみてください。
在宅勤務でパソコンの使用は必須ですから、もしパソコンが壊れたら仕事ができなくなってしまいます。
参考になれば幸いです(^^)